トリュフォーの「あこがれ」イヤ~ン

昨日2012年2月6日はトリュフォーの生誕80年の記念日だった (今日のGoogleホリデーロゴはフランソワ・トリュフォー生誕80周年記念 - MdN Design Interactive - Webデザインとグラフィックの総合情報サイト)。フランソワ・トリュフォーはヌーベルバーグを代表するフランスの映画監督の一人である (フランソワ・トリュフォー - Wikipedia)。

トリュフォーの映画は何本か見たが,印象に残っているのは「あこがれ (1958年の映画) - Wikipedia」である。印象に残っているのは,実は映画の内容というよりも,観客の反応である。

主人公の少年には「あこがれ」の女性がいる。その女性はいつもさっそうと自転車に乗っている。後を追いかけ,その女性が自転車を降りていなくなったところに駆け寄り,サドルに鼻を押し当てたそのとき,

「イヤ~ン♡」

映画館にいた女性たちがいっせいに反応した。

純粋な少年が,あこがれのあまり,その女性の温もりあるいは残り香を求めて,少しだけ不純になっていく移り変わりを描いた映画である (だったと思う)。